【フランチェスカッティ】美音の洪水で世界を酔わせた名ヴァイオリニスト

名ヴァイオリニスト

みなさんこんにちは、アビクラです。

本日取り上げる演奏家は、息を呑む美音の持ち主「フランチェスカッティ」。

プロのヴァイオリニストの音色は当然美しいものですが、フランチェスカッティの音色は特に艶っぽく透明感があり、一音聴いただけでもすぐに彼の演奏というのがわかるほど特徴的です。

陶酔感の感じる美音の洪水を浴びたい方にオススメ

フランチェスカッティとは

1902年に南仏マルセイユ生まれ。

両親がヴァイオリニストで、特に父親は18世紀の超絶技巧を極めた作曲家・ヴァイオリニストであるパガニーニの弟子に師事していました。

(このことで、フランチェスカッティはパガニーニ直系ヴァイオリニストと呼ばれたりもします)

幼少期にヴァイオリニストの王「クライスラー」の演奏に感化されヴァイオリンを始め、10歳には既にベートーベンの協奏曲でオーケストラ付きで公開演奏、1924年にはパリ進出と鮮烈なデビューを飾っています。

その後、1939年には第二次世界大戦を避けるようにニューヨークへ移住し、アメリカデビューも果たすことで一世を風靡し、世界に活躍を場を広げています。

1976年には引退し、マルセイユ近郊の街に戻り穏やかな余生を過ごしました。

フランチェスカッティの演奏の特徴

屈指の美音の持ち主

繰り返しですが、フランチェスカッティはヴァイオリニストの中でもトップの美音の持ち主

演奏している映像を見ていると、右手は肘を高く上げ、時折小指が弓から離れるほど、無駄な力のない運弓。

左手は指の腹で幅広ヴィブラートが、美音の側面にあります。

(音の取り方で少しキーが高めに聴こえることが、音のキレにプラスに働いているかもしれません)

聴衆を幸せにさせる魔力

美音も去ることながら、フランチェスカッティの音色は人を明るく幸せな気持ちにさせます。

なんといったら良いんでしょうか、バッハのような荘厳な曲でも重厚感や緊張感がライトになって、肩の力を抜いて聴くことが出来ます。

余談ですが、ヴァイオリンは音を出す場所が心臓に近く、演奏家の内面が音に乗りやすいと言われます。

そんな風にフランチェスカッティの音を聴いていると、明るく社交的な性格だったのかなとも想像できます。

テクニカルに走らない音楽性

フランチェスカッティの演奏は完璧なテクニックに裏付けされていながらも、決してこれ見よがしのテクニカルに走らない演奏スタイルが特徴です。

そもそもヴァイオリンの演奏において卓越した技術は、特に一流ヴァイオリニストともなれば必要ですし、そうした人間離れした超絶技巧も聴衆を惹きつけるポイントになります。

一方でテクニックを全面に押し出すようなスタイルで、聴いている方はなんだか冷めてしまう感覚を覚える一流演奏家の存在します。

例えば、パガニーニのような超一流のヴィルトゥオーソ、超絶技巧とパフォーマンスで世界を席巻したヴァイオリニストもいました。

演奏技術は音楽表現のひとつではありつつも、演奏家の音で聴衆が突き動かされる何か、はやはり「音」だと思います。

(補足;パガニーニに関してはあくまで技術先行のことに触れたかったため、決してパガニーニが感動をもたらさなかったと言いたいわけでは無い点申し添えておきます)

卓越した技術は大前提ですが、それをベースに独自の音楽性や磨き抜かれた音によって、いかに聴衆へ感動する音楽を届けることが出来るのか、バランスですね。

プレイリストにも入っている。バッジーニの妖精の踊りや、パガニーニの協奏曲のような超絶技巧曲においても、フランチェスカッティはその美しいメロディと音に従事し、ただただ癒されてしまいます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

完璧な技術に裏付けされた、美音によって世界中の聴衆を陶酔させたフランチェスカッティ。

目を瞑って聴いていると、なんだか南仏の太陽とビーチが連想されるような感覚にも陥ります。

プレイリストではパガニーニやメンデルスゾーンなどの歴史的名盤も入れていますので、是非、フランチェスカッティの演奏を聴いてみてくださいね。

good classical music for your lifestyle.

出典参照:http://www.zino-francescatti.fr/

コメント

タイトルとURLをコピーしました