浴びたいクラシックって?
弊ブログにお越しいただきありがとうございます。アビクラです。
浴びたいクラシックでは「クラシックのあるライフスタイル」を発信しています。
私にとって、「音楽」は衣食住に並ぶとても大切で身近な存在。
私自身はクラシックの専門家ではないけども、名演クラシックを聴く事は心が豊かになり、忙しい社会人生活を送る上でも、欠かす事のできないライフスタイルになっています。
美味しいものを食べた時、美しいアートを観たとき、ふと幸せを感じることができます。
それと同じように素晴らしいクラシックを全身で浴びるように聴いた時、とても幸せな気持ちになります。
まずは難しいクラシック知識より、シンプルに心地よいクラシックを聴いて心豊かになりたい。
そんな自身の経験から、少しでもクラシックに興味のある皆様に、クラシックの魅力やオススメ名演などをご紹介し、よりクラシックで心豊かになって頂くきっかけになれば幸いです。
自己紹介
青年期まで(ひたすらヴァイオリン)
バックグラウンドを少しご紹介させて頂くと、私は2歳より鈴木メソードでヴァイオリンをはじめました。
両親はクラシックの素養はまったくないものの、物心ついたときにはヴァイオリンを習い始めていました。全研究科を12歳で卒業した後は、興味のある曲を学び、年一回の合同練習会(夏季学校)のマスタークラスなどを経て、16歳にソロリサイタルを開催しました。
その後のキャリアとしてヴァイオリン指導者という道も示唆されたんですが、高校卒業という節目もあり、一度ヴァイオリン演奏から距離を置く事にしました。
自身のソロリサイタルを経験し、強く感じたのはソリストの難しさ。
狭い環境の中でそれなりにヴァイオリンは得意だなと14年間続けたものの、ソロリサイタルの主役として多くの方々に足を運んでいただくのは、無料だったとはいえ、ショーであり、プロの世界。
最高の状態で自信を持って本番を迎えるための準備はとても辛く、結果として満足いく演奏を残すことは出来ませんでした。
演目の一つであるブルッフのヴァイオリンコンチェルトを題材に、フランスの名ヴァイオリニスト「フランチェスカッティ」の演奏を目指していましたが、彼を目指せば目指すほど、練習すればするほど、レコードを聴けば聴くほど、、いかに大家の演奏が手の届かない高みにいるのかを身にしみて感じました。
途方もないゴール、迫るコンサート日のカウントダウンの焦りと葛藤は今でも鮮明に覚えています。
努力はもちろんですが、やはり芸術の分野において、世界の第一線で活躍するソリストっていうのは才能の塊だと痛感しました。(ましてや歴史に名を残す大家の才能と努力量は尋常では無い、、)
もうひとつの理由は、ヴァイオリン以外の世界を見てみたいということでした。
父親が会社経営をしていたこともあり、未熟ながらなんとなく未知の海外やビジネスに興味が芽生えたこともあり、そちらの世界に自然と体が向きました。
そんな形で、クラシックから距離をおいた生活が始まりました。
大学生(反動でロック・パンク)
死に物狂いのソロリサイタルを終えた後はクラシックの反動で、ロックやパンクに傾倒しました。
大学では軽音部に加入してライブハウスや学祭で歌ったりギターを弾いたり、偶然とても音楽の才能が溢れる友人に恵まれ、一緒に作曲(私は適当に歌詞をつけたり歌ったりしただけ)やThe Beatlesを演奏したりと、クラシックとは全く異なる音楽体験はとても刺激的でした。
その後半年ほど留年し、カナダ遊学しながらスタバでバイトしたりと、地元に籠っていたら絶対出会えないような個性的で刺激的な友人に出会うことが出来たり。
偶然に訪れたモントリオールでは、名ヴァイオリニストであるパールマンのコンサートがあるとのことで即チケット購入。こんな機会は滅多にありません。
3階席まで凛と響き渡るパールマンサウンド、彼の人間性を肌で感じ、夢心地になったことを思い出します。
留学後は日本に戻り就職活動。XJAPANの破壊的な音楽性にも惹かれつつ、ベルギーの名ヴァイオリニスト、「グリュミオー」の名演を聴きながら大学生活の残りを過ごしました。
社会人突入(東京でテクノ)
運良く興味のあった日系大手メーカーに就職し、憧れの東京ライフをスタート。
渋谷や六本木と華やか東京シティーボーイを気取って過ごしてみましたが、昼間は上司からはパワハラの嵐、2年耐えましたがダメでした。堪えました。
当時は寮に帰ってから暗い部屋で取り憑かれたように悪魔的な「ハイフェッツ」の名演を夜中まで聴き、屋上ではタバコ片手に東京タワーを眺めていたことを思い出します。
一方で、当時隣の部署にいた気の合う先輩に東京クラブデビュー。大箱で全身に浴びたDJパフォーマンスには、頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けました。
異次元のサウンドと音圧に昇天。
翌週、Mac book Airとターンテーブルを購入し、DJスクールに通い始めました笑。
パワハラ克服後も仕事で重責を担いストレス環境は継続。反動で毎週末クラブに入り浸り、友人の結婚式で六本木のクラブを貸し切ってDJしたりとそれなりに東京ライフは満喫出来たと思います。
妻とのなれそめは渋谷のクラブ「VISION」で、結婚指輪には「VISION」と刻印したのは秘密です。
駐在期突入(海外で本場のクラシック)
そんなこんな過激な東京で5年間生活し、突如の海外異動命令。
初赴任国はイスタンブールを中心に4年駐在し、今はパリ在住。
駐在員のイメージ通りの激務に追われ、華金は自宅で爆音テクノをDJしながら、クラシックを聴きつつ精神のバランスを取っていました。
もう少し海外生活は続きそうですが、もうすぐ日本に帰ろうと思います。
クラシックはライフスタイルの一部
そんな感じで、社会人の高ストレス社会に晒されながら、なんとかやってこれた事には、クラシックをはじめとする音楽の支えがあったことは間違いないと思います。
私を支えてくれたクラシックの名演奏家を挙げると、
- 目が覚めるほど完璧な技巧と鋭いサウンドで世界を席巻したハイフェッツ(Vn)
- 芳醇な木の温もりや上品さを持つクライスラー(Vn)
- 変人とも評されながら完璧な技巧と独特な世界観に引き込んでしまうホロヴィッツ(Pn)
- 重厚なサウンドと深みのあるチェロを響かせるカザルス(Vc)
その時々の気分に合わせて歴史的な演奏家の名演を聴くことで、シンプルにクラシックはストレス発散になります。
このブログでは、クラシックの魅力、どうやってクラシックを聴いたらより楽しめるのかなど、クラシックのあるライフスタイルの発信していきますので、これからよろしくお願いします!
アビクラ