名盤のサマリー
イギリスを代表する大作曲家のひとりであるエルガーによって1919年に作曲されたチェロ協奏曲。冒頭からのソロの旋律は非常に美しく、
夭逝の天才チェリスト ジャクリーヌ デュ・プレによる名録音は若干20歳にも関わらず、鬼気迫る音で聴くものを圧倒する。
バルビローリ指揮のロンドン交響楽団もデュ・プレの音楽表現に負けないようなスケールの大きい音楽表現で対峙しており、当盤はクラシック演奏における指折りの大名盤として光り輝いている。
↓該当の曲は#1-4
録音について
作曲者・曲名 | エルガー・チェロ協奏曲 |
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演奏形態 | チェロ協奏曲 |
ソリスト | ジャクリーヌ・デュ・プレ(vc) |
指揮者 | バルビローリ |
オーケストラ/伴奏 | ロンドン交響楽団 |
録音年 | 1965 |
レーベル | EMI |
名盤チャート
名盤ポイント
偏見のようなコメントとなってしまう点を前置きしたいが、弦楽器においては楽器と体格は強く影響し、恰幅の良い男性と華奢な女性では音の鳴りは異なる。
ことチェロの巨匠を挙げれば、カザルスやピアティゴルスキー、ロストロポーヴィチなど巨漢チェリストが音の鳴りで秀でたものがある。
それがデュ・プレのチェロ、エルガーのコンチェルトを聴いてその前提が揺らいだ。
映像でも残っており、華奢な腕であるのが見て取れるが、チェロにめり込んでいく行くほどの右半身全体を使うような弓捌き、そして強い緊張感を与えるようなアタックの強いヴィブラートなど、前述の巨匠男性チェリストにも全く引けを取らない深淵な鳴りを実現。加えて彼女の内に秘める熱が弦を伝ってくるほどの凄みを放っている。
エルガーの協奏曲はデュ・プレの十八番であり、クラシック録音においても指折りの名盤であるが、なぜ、この演奏が聴衆を魅了して止まないのかは、彼女の音楽表現への熱情、そしてそれを十二分に実際の音として伝えるテクニックによって、こそのものであることがわかる。