こんにちは、アビクラです。
本日はチェロの神様とも言えるカザルスにまつわる曲をご紹介します。
パブロ・カザルスとは
1876年にスペインのカタルーニャ生まれのチェリスト。1973年プエルトリコで亡くなる。
4歳からピアノを習い始めながらも、11歳からはチェロに転向、マドリード音楽院で学び、1895年パリでデビュー。
ティボー(Vn)、コルトー(Pn)と共にカザルス・トリオを結成しながら、のちに指揮者としても活動する。39年スペイン内乱終結後にフランスへ亡命。
以降フランコ政権承認国では演奏しないと宣言。バッハの無伴奏チェロ組曲の再発見や奏法の革新など、チェロ界のトップに君臨する名演奏家です。
カザルスの魅力
生い立ちにあるように政治的な圧力や反戦への強い想いは、少なからずカザルスサウンドに現れています。
名指揮者であるフルトヴェングラーも、「パブロ・カザルスの音楽を聴いたことのない人は 弦楽器をどうやって鳴らすかを知らない人である」と称賛しており、演奏を聴くと彼の醸し出す音圧や一音に宿る精神性を感じることが出来ます。
カザルス独特の奏法も非常に興味深く、それまでチェロ奏法は両肘を両脇につけながら演奏する古いスタイルを、より自由な演奏を追求するための奏法を編み出していきます。
私もそうですがバイオリンを学ぶ人の中には、カザルスの弦の鳴らし方や音楽表現を参考にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
無伴奏チェロ組曲
ヨハンセバスチャンバッハによって作曲され、全部で6曲(正確には6曲から構成されており、全24曲)からなる組曲。
チェロ一本の独奏、当初は単なる練習曲という位置付けでしたが、この組曲の魅力をカザルスが再発見し、その革新的な演奏を以てチェロを代表する名曲に押し上げた事は特筆点とも言えます。
まとめ
なんといってもカザルスの醸し出す一音一音の重厚さと深淵な温かみは、他の現代のチェリストを大きく凌駕します。
演奏自体は古く聴きづらい点はあるものの、別世界に誘われるような不思議な魔力が存在しています。
是非、その他の演奏家とも比較をして頂きたいですし、このカザルス盤において、チェロの演奏とはなんたるかを知る事ができる一曲には違いありません。
是非、聴いてみてくださいね。
classical music for your lifestyle.
画像参照: http://jeantosti.com/histoire/casals.htm
コメント